ピンチョスとタパスを味わいながらバル巡りを楽しむならビルバオへ。スペイン・バスク地方の中心都市ビルバオは、美食の街として知られています。

カウンターには彩り豊かなピンチョスが並び、思わず目を奪われます。また、ピンチョスのお供には地元のおすすめワイン「チャコリ」を。チャコリはスッキリとした白ワイン。暑いスペインの夏には冷えたチャコリがピッタリです。もちろん、爽やかな酸味が心地よいシードラ(りんご酒)もおすすめ。そして、力強い味わいを求めるなら赤ワインのリヨハを。

今回のスペイン旅行はバスク地方がメイン。そして、ビルバオの新広場(🇪🇸Plaza Nueva, バスク語:Plaza Barria)にあるバルも巡りました。ここには、ピンチョス発祥の地といわれるサン・セバスティアンよりもお手頃価格で楽しめるバルが軒を連ねています。


旧市街の歴史ある新広場(Plaza NuevaPlaza Barria)で味わうピンチョス

Plaza Nuevoにて

地下鉄のCasco Viejoから徒歩1分ほどで行ける、ビルバオの旧市街の中心にあるヌエバ広場。(スペイン語:Plaza Nueva /バスク語:Plaza Barria)。19世紀に造られた、ネオクラシック様式の美しい広場の四方は、アーチ型の回廊で囲まれています。そのアーチの下には、伝統的なバルが軒を連ねます。また、広場にはそれぞれのバルのテラス席も。

ピンチョス、タパス、バル巡り

ちなみに、バルは軽食とお酒を楽しむスペインの社交場。そこで出される小皿料理は、スペイン全土で「タパス」と呼ばれ親しまれています。

そして、ここバスク地方は「ピンチョス(スペイン語:pinchos、バスク語:pintxos)」と呼ばれる一品料理で有名。ピンチョスとは、スペイン語で「串」という意味です。

パンの上に様々な食材を乗せ、串で留めた小さなグルメ料理。カウンターに並ぶ色とりどりのピンチョスは、見た目も華やかで、味わいも多彩。サン・セバスティアン発祥のグルメと言われるピンチョスですが、今ではカタルーニャ地方のバルセロナにもピンチョス通りがあります。

ビルバオで味わう地元の白ワイン・チャコリ

ピンチョスとチャコリ、ピンチョス、タパス、バル巡り

さらに地元のお店ですすめてくれるのが、爽やかな酸味のある白ワイン「チャコリ(Txakoli)」。チャコリは、その独特の注ぎ方でも知られています。

まず、ボトルを持ち上げて高い位置からグラスに注ぎます。この注ぎ方はエスカンシア(🇪🇸estanciar)と呼ばれ、空気に触れさせることで酸味を和らげる効果があります。

特に、ゲタリア産の微発泡チャコリは、高い位置から勢いよく注いで泡立たせることで、さらに爽やかな香りが広がります。一方で、ビルバオ周辺のビスカヤ産チャコリは微発泡ではありません。そのため、ゲタリア産との飲み比べもオススメです。

ビルバオ旧市街のヌエバ広場では、バルごとに異なるピンチョスとチャコリを心ゆくまで堪能しました。その中でも、特に印象に残ったバルをご紹介します。


ヌエバ広場で絶対に外せないピンチョスの名店 Gure Toki

ピンチョス、タパス、バル巡り

まず最初に訪れたのは、バスク語で「私たちの場所」を意味するGure Toki。伝統的なバスク料理をベースに、見た目も味も洗練されたピンチョスを提供しています。まさに「小さなグルメ料理」と言える、美しいGure Tokiのピンチョス。ビルバオに来たら、まずはここと決めていた一軒です。

おすすめはイディアサバルチーズのスープ。これはバスク地方の羊乳で作ったイディアサバルチーズを使用したスープに、ウズラの卵、キノコ、とうもろこしなどを添えたもの。「ビルバオ旧市街の第5回イディアサバルチーズ・ピンチョス大会」で優勝した作品です。その味わいは、あっさりとしながらも深みがあり、羊乳チーズのコクと具材が絶妙に調和。さらに、花びらなどで美しくトッピングされた見た目も華やかです。そのほか、マッシュルームやオリーブなどのピンチョスも素材の良さを感じます。

その上、Gure Tokiはワインセレクションも豊富。バスク地方ならではの赤ワイン「リオハ」と白ワイン「チャコリ」も揃っています。店内には、活気あるコンパクトなバル・エリアと落ち着いたテーブル席も。

最後にもう一度Gure Tokiのスープを味わいたいと思い、ビルバオ滞在最後の夜にヌエバ広場へ。しかし、残念なことに日曜日の夜はお休みでした。日曜日は16時で閉店です。お店の前で嘆いていると、閉店後に出てきたお店の方が「明日(月曜日)は23:30まであけていますよ」と笑顔で教えてくれました。明日旅立つことを伝え、「またビルバオに来る理由ができました」と言ってお別れしました。

Gure Tokiへのアクセス

Gure Toki
所在地:Plaza Nueva 12, 48005, Bilbao, Bizkaia, Spain
営業日時:
月曜日〜火曜日: 9:00-23:30
木曜日〜土曜日: 9:00-23:30
日曜日: 9:30-16:00

グラタン・ピンチョスが売りの活気あるEl Globo

ピンチョス、バル、ビルバオ

もう一軒のお気に入りは、ビルバオに2店舗を展開するEl Globo。カニのグラタン・ピンチョス「チャングーロ(🇪🇸Txangurro)」が看板メニューです。そのためか、店内には大きなカニが飾られています。

また、El Globoでは創作グラタン・ピンチョスを中心に、魚介系や揚げ物系など多彩な味を楽しめます。グラタン・ピンチョスはどれもとてもクリーミーで美味。アンティチョークの天ぷらも、思わずリピートしたくなる味わいです。スペイン語で「Alcachofa en tempura con jamón y sésamo」。

もちろん、El Globoでも地元のチャコリをピンチョスのお供に選びました。支払いを終えた後も、若くてかわいい女性スタッフとチャコリの話題で弾む会話。地元にこだわる私たちが味わったのは、ビルバオ周辺のビスカヤ産チャコリ。それを知ると、彼女はゲタリア産の微発泡のチャコリを探しに。そして「ぜひ試してみて」とグラスに注ぎ、プレゼントくれました!

2回目に訪れた時、その微発泡チャコリを注文。すると、若い男性スタッフが「微発泡チャコリは地元ではなくゲタリア産ですが…」と一言。前回の話をすると納得。彼もチャコリについていろいろと教えてくれました。

El Globoのスタッフは、男女とも若くてフレンドリー。お店の雰囲気も明るく、活気にあふれています。そして、ピンチョスが無くなるとすぐにキッチンから新しいプレートが運ばれてくるテンポの良さも魅力。次回もぜひ立ち寄りたい一軒です。

El Globoへのアクセス

El Globo Plaza Nueva
所在地:Plaza Nueva 1, 48005 Bilbao, Bizkaia, Spain


スペインのオムレツ・トルティーヤを食べるなら Zaharra

様々な種類のスペインのオムレツ・トルティーヤが並ぶZaharra。英語は通じるものの、スペイン語で答えるちょっとクールなお兄さんが、数種類あるオムレツを指さしながら、何が入っているか教えてくれました。

一番オーソドックスなポテト入りのトルティーヤを注文。中の卵はとろり、ほくほくのポテトが絶妙な歯応え。トリティーヤの名店と評判なのも納得の美味しさ。ツナやピリ辛、マッシュルームなど他の種類も気になっていたところ、次々とテイクアウトの客が訪れ、あっという間に完売に。

また、トルティーヤだけでなくピンチョスやチャコリ、リヨハ、ビールも揃っています。オリーブのピンチョスも美しく盛り付けてくれました。

Zaharraはカウンター席のみで、4〜5人座ればいっぱいになる小さなお店。そのため、テラスや店の外で食べる人の姿も。

タイミング良く席があき、カウンターに座れたものの、店内にはヘビーメタルがガンガン。静かに味わう雰囲気ではありませんがオススメです。


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🇪🇸スペイン|ビルバオ・ヌエバ広場(🇪🇸Plaza Nueva)

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