更新日2025-05-22   公開日2023-02-08

ミラノで訪れたい場所のひとつスカラ座は、大聖堂ドゥオーモやヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアから徒歩圏内という、実に理想的な立地。そのため、劇場と大聖堂、ショッピング・アーケードという異なる建物を一日で観て回れる贅沢さ。さらに、オペラ鑑賞だけでなく、ミラノ スカラ座の歴史や小道具などが展示されたスカラ博物館やボックス席にも入れる見学もおススメです。


ミラノ・スカラ座の誕生と再建の歴史

「世界三大劇場」のひとつとして知られるミラノ・スカラ座。かつて存在した初代オペラ座、テアトロ・ドゥカーレ(Teatro Ducale)が1776年に焼失したことをきっかけに誕生しました。当時ミラノを支配していたオーストリアの女帝マリア・テレジアの支援のもと、新古典主義の建築家ジュセッペ・ピエルマリーニ(Giuseppe Piermarini)の設計により、1778年に再建されました。

ちなみに、建設資金はテアトロ・デュカーレのボックス席のオーナー達が、サンタ・マリア・アラ・スカラ教会の跡地と新劇場のボックス席の所有権を引き換えに提供しました。その豪華なボックス席の姿は後ほど。


スカラ博物館で巡る、スカラ座の世界とボックス席

ミラノ・スカラ座には「スカラ博物館(Museo Teatrale Alla Scala)」が併設されており、館内には舞台衣装や小道具のほか、著名なオペラ歌手や作曲家の肖像画や資料などが展示されています。見学当日にリハーサルや公演、もしくはイベントが行われていない時は、ボックス席やホール内を見学することもできます。

さらに、広い博物館内には無料Wi-Fiも完備。その上、ミラノ・スカラ座博物館の公式サイトからダウンロードできる日本語対応のアプリはオーディオガイドとして利用できます。

スカラ博物館の見学を終えると、ボックス席へと案内されます。そのボックス席からの眺めがこちら。天井には大きなシャンデリアが輝き、赤とゴールドで彩られた劇場の優美な内装が目の前に広がります。特に劇場の壁一面に並ぶボックス席の数に驚きました。ボックス席の所有権と引き換えに、再建費用を提供した人々の多さを物語っています。

音楽家の胸像が飾られたホール

ボックス席の見学を終えると、次はホールへと進みます。ここには、アルトゥーロ・トスカニーニ(Arturo Toscanini)やジャコモ・プッチーニ(Giacomo Puccini)など、スカラ座と特にゆかりのある音楽家たちの胸像が飾られています。

時間の都合でコンサートやオペラ鑑賞ができなくても、スカラ博物館に来る価値は充分あります。ミラノ・スカラ座の壮麗な内装や、劇場で使われた歴史的な小道具、そして数々の資料は一見の価値あり。

ミラノ・スカラ座をさらに詳しく知りたい方にはガイドツアーもおすすめです。イタリア語や英語のツアーもあるので、事前に時間を確認してから参加してみてください。

<基本情報>
スカラ座博物館(Teatro alla Scala)
住所:Ingresso Largo Ghiringhelli 1、Piazza Scala、20121 Milano
アクセス:メトロL1、L3、Duomo駅下車、徒歩約2分