更新日2025-06-01   公開日2020-10-08

ポルトガル世界遺産の街、ポルト。特にこの街は「ポルトガル発祥の地」ともよばれ、歴史地区の美しい街並みが魅力です。その中心にあるのが、ドウロ川にかかるドン・ルイス1世橋と、丘の上にたたずむセラ・ド・ピラール修道院。そして、そのどちらもポルト歴史地区とともに、ユネスコの世界遺産に登録されています。
橋の周辺には、港町ならではの魚料理が楽しめるレストランや、伝統あるポートワインのワイナリーが軒を連ねます。ポルトガルの世界遺産、ポルトの象徴ともいえるドン・ルイス1世橋周辺の見どころと、絶景スポットをご紹介します。


ポルトガルの世界遺産、ポルトのドン・ルイス1世橋

ポルトガル 世界遺産 ドン・ルイス1世橋

ポルトの街中でも、ドウロ川沿いは特に観光客を惹きつける人気のスポットです。中でも、川に架かる6本の橋の中で最も知られ、世界遺産にも登録されているドン・ルイス1世橋。この橋の周辺には、ポルトの食と文化がぎゅっと詰まっています。さらに川沿いにはレストランが立ち並び、30軒以上ものポートワインの老舗ワイナリーが軒を連ねます。

ポルトガル 世界遺産 ドン・ルイス1世橋

ドン・ルイス1世橋は、上下二重構造の美しい鉄橋です。晴れた日は、太陽の光を受け黄金色に輝きます。この橋は、ドウロ川をまたぎ、ポルト市と対岸のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイヤ市を結んでいます。下層階は全長174メートルの車道が続きます。上層階はさらに長く、395メートルで、メトロと歩行者専用です。

ドン・ルイス1世橋の設計者は?

ドンルイス1世橋

ドン・ルイス1世橋の上層階は、幅8メートル。中央をメトロの線路が走り、その両側が歩行者用道路になっています。ちなみに列車が走っていない時は、歩行者が左右を行き来しながら、橋の上からの絶景を楽しんでいました。左手には、現在も修道院として使われているセラ・ド・ピラール修道院の姿が見えます。

この橋の設計を手がけたのは、あのエッフェル塔の設計者、アレクサンドル・ギュスターヴ・エッフェルの弟子、テオフィロ・セイリグ。彼が設計したドン・ルイス1世橋と、エッフェルが手がけたマリア・ピア橋は、それぞれ当時のポルトガル国王と王妃の名を冠しています。

ポルトガルの世界遺産、ポルトのセラ・ド・ピラール修道院からの絶景

ドンルイス1世橋 世界遺産

セラ・ド・ピラール修道院は、見学できるのは一部のみ。それでもこの場所は、ポルトの歴史地区を一望できる絶景スポットとして、多くの人を惹きつけます。

天気の良い日には、丘の上を吹き抜ける風が心地よく、ポルトの美しい街並みをゆったりと眺めるひとときは、贅沢そのもの。スケッチを楽しむ人の姿もあり、時間が静かに流れていきます。


ポルトガルの世界遺産ドン・ルイス1世橋とドウロ川沿いの美しい夜景

ポルトガル 世界遺産 ポルト

ライトアップされた夜のドン・ルイス1世橋は、昼とはまた別の表情を見せます。ドウロ川の水面に揺れる光と周囲の明かりが溶けあい、幻想的な風景が広がります。そして、夜のポルトの街は、オレンジ色の柔らかい光に包まれ、歴史地区にはレトロな雰囲気が漂います。

橋のふもとでは、アーティストによるパフォーマンスが行われることも。観光客が美しい夜景を写真に収める姿や、ウェディングドレス姿に身を包んだ新婦と新郎が記念撮影をする微笑ましい光景にも出会えます。

ポルトガル 世界遺産 ポルト

この写真は、ドウロ川に面したリベイラ広場から眺めた夜の風景。ドン・ルイス1世橋に向かって右手の丘のふもとには、SANDEMANやCALEMといった老舗のポートワインのワイナリーが並びます。


ポルトと言えばポートワイン!ワイナリーが建ち並ぶ対岸のガイヤ市へ

ドウロ川 ガイヤ市

対岸のガイヤ(Vila Nova de Gaia)市には、ドウロ川沿いに大手ポートワインのワイナリーやレストランが軒を連ねます。有名な老舗ワイナリーの多くは、レストランやミュージアム、直売所を併設。訪れる人をポートワインの世界へと誘います。路地を少し奥へ入ると、家族経営の小さなワイナリーも。そんな地元に根差した個性豊かなポートワインを味わえるのも、ガイアの魅力のひとつです。その数は30軒以上にも及びます。

ワイナリーでは試飲ができるので、ぜひ飲み比べを楽しんで、お気に入りの一本を見つけてください。手のひらサイズのミニボトルは、ポルトならではのお土産にもぴったり。ドン・ルイス1世橋からすぐの場所にある、CALEMでは、ミニボトル6種がセットになったギフトボックスも販売されています。我が家は、このセットを、旅の記憶とともに持ち帰りました。

ポルトガル 世界遺産 ポルト

写真の川沿いに見えるのは、日本でも知られるポートワインの老舗ワイナリー、SANDEMAN。その背後に広がる丘の上からは、歴史あるワイナリーの蔵、ゆるやかに流れるドウロ川、そして対岸に広がるポルトの歴史地区を一望できます。

坂道を歩きながら、隠れ家のような小さなワイナリーを見つけるのも、散策の楽しみ。そして、緩やかな住宅地の坂道を上っていくと、観光地とは違う、ここで暮らす人々の生活を垣間見ることもできます。セラ・ド・ピラール修道院からの眺めとはまた違った角度で眺めるポルトの街並みも、表情豊かでとても印象的でした。

ポルトガルの世界遺産・ドン・ルイス1世橋へのアクセス

<ドン・ルイス1世橋の基本情報>
住所:Ponte Dom Luis I
アクセス:サン・ベント駅(estacao ferroviaria de Sao Bento)から南方向へ徒歩約5分

<セラ・ド・ピラール修道院基本情報>
住所:Largo Aviz, 4430-329 Vila Nova de Gaia
アクセス:ドン・ルイス1世橋のガイア市側

(この記事はトラベルサイトに執筆したものを自身のブログに移して更新したものです。)