松本城の夜の姿を写真に収めるため、ライトアップの時間に訪れました。日中は漆黒の美しさで知られる松本城ですが、夜になるとライトに照らされ白い壁が際立ち、幻想的な雰囲気に変わります。ライトアップは日没から22時まで。昼とは異なる松本城の魅力を写真で楽しめる、絶好の時間帯です。
白鳥や鯉が泳ぐ松本城の内堀の写真

風に揺れる内堀の水面には、ライトアップされた松本城がゆらめきながら映り込みます。その姿はまるで夜のスクリーンに投影された仮想世界のよう。どこか非現実的な色彩に包まれた情景です。その周りを、一羽の白鳥が泳いでいました。

ライトに照らされた水面を覗くと、鯉が静かに集まってきます。緑色の水中を泳ぐ姿は、まるでチームラボ・プラネッツ(豊洲)のインスタレーションのよう。デジタルアートの中に迷い込んだかのような幻想的な映像空間を思わせます。
松本城に彩りを添える真っ赤な埋橋の写真

松本城に風情と彩りを添える真っ赤な埋橋(うずみばし)。とても存在感のある橋ですが、実は江戸時代には設置されていませんでした。後の時代に造られたため、文化財としての補修対象には含まれず、現在は渡ることができません。

松本城を囲む内堀沿いの道を歩き別の方角へ。そこから撮影した一枚。ライトアップされた天守の背景に、赤い埋橋も収まります。
黒門に続く入り口の高麗門

)松本城の観覧は高麗門(こうらいもんから始まります。重厚な高麗門の奥には、さらに黒門が控えます。松本城の防護構造を感じさせるこの二重の門構えが、戦国時代の名残を今に伝えています。

さらに、黒門を囲むように建てられた高麗門の控塀(ひかえばい)には、対岸の敵を迎え撃つための狭間(さま)も。この小さな隙間からは弓矢や鉄砲が放たれ、敵の侵入を阻みます。このほかにも、城を守るための巧妙な仕掛けが随所に見られます。

ライトアップされた高麗門と控塀。その周囲を囲む松の木が、歴史の趣を添えています。

行燈で照らされた松本城公園。行燈の柔らかな光が園内を優しく照らします。多くの観光客が内堀の前やベンチから、ライトアップされた松本城の風景を楽しんでいました。この日は特に海外からの訪問客が目立ち、英語、スペイン語、ドイツ語、オランダ語など聞こえてくる言葉は様々。美しい松本城の夜景を共有したひと時でした。
Address/所在地:4-1 Marunouchi, Matsumoto city, Nagano prefecture, Japan. / 長野県松本市丸の内4-1
🗺 Here is the external link to Matsumoto Castle, the official website (for the details)
