横浜の山下公園に設置されている、日本の西洋理髪発祥の地を記念した彫刻「ザンギリ」。  
「ザンギリ頭をたたいてみれば、文明開花の音がする」という歌が流行った当時の西洋化された様子を表すためか、ローマ字で彫られた「ZAN GIRI YOKOHAMA」で顔を表現しているモダンな彫刻。

モダンなザンギリヘアで蝶ネクタイを結んだ彫刻の台座には、いつも人が座り休憩場所のようになっていて彫刻だけを写すチャンスがなく通り過ぎていました。散歩日和の週末は山下公園の芝生でくつろぐ家族や友達と待ち合わせしている人が多いからかもしれません。この日は座っていたグループが絶妙なタイミングで立ち去り、彫刻だけをカメラに収めることに成功。

断髪令が出された後も「ちょんまげスタイル」が完全になくなるまでには時間がかかったとか。ちょんまげよりザンギリ頭の方が手間もかからず効率的だと思いますが、慣れ親しんだ習慣を変えるのに抵抗のある人はいつの時代にもいるもの。

「ザンギリ」彫刻を見るたびに思うこと


港の開港とともに西洋の文化を取り入れていった横浜を象徴するような彫刻「ザンギリ」を見るたびに、ヨーロッパと日本で暮らした日々や価値観の違いが思い起こされます。

いまだに英会話が苦手で、グローバル化にも消極的なイメージの日本。日本のパスポート保有率が20%前後で横ばいを続けているというデータを見て、何かあった時にこの島国に閉じ込められてしまうことに危機感を持つ人も少ないのかなと思いました。

ちなみに、ドイツで航空会社に勤務していた頃、市内支店から空港業務を手伝いに行った時のこと。ドイツ人の入国審査官に「日本のパスポートを持っているけど、どうしても僕の勘で日本人ではないと思う人がいるので確認してほしい」と頼まれたことがありました。さすがはドイツの入国審査官。日本人と他のアジア人を見分けることができると感動したものです。

IATAのデータによると日本のパスポートは194カ国をビザなしで訪れることができる、世界でも最強のパスポートのひとつ。横浜港の開港から160年以上経つ今、もっともっと海外へ旅立ってほしいです。