シンガポール空港でストップオーバーの乗継ぎ時間があまりにも長くて空港で何をすればいいのかと途方に暮れたら「フリーシンガポールツアー」に参加してみてください。ツアーは現在シンガポールの市内観光を含め4種類あり所要時間はすべて2時間半。ヨーロッパに行く前にシンガポール観光をして、同じ時期のアジアとヨーロッパを比較できるのも魅力です。
シンガポール空港には大型複合施設「JEWEL」があり、40mの高さを誇る滝「レイン・ボルテックス」を眺めたり、買い物や食事、アトラクションやウォーキングトレイルに参加することもできますが、ガイドの説明(英語)を聞きながら市内をバスで観光するフリーシンガポールツアーも飛行機の乗り継ぎ時間の合間にさらりとシンガポールを体験できるいい機会です。
今回、シンガポール経由で飛んだ日本発ヨーロッパ行きの乗り継ぎ時間は約6時間。以前シンガポールを訪れたのは25年前なので、トランジットの合間に今のシンガポールを観光できるお得感もあり参加しました。
このフリーシンガポールツアーはシンガポール航空とシンガポール政府観光局、チャンギ空港グループにより乗継ぎ旅客にシンガポールを次回の旅先として選んでもらえるようにと1987年から導入されています。
パンデミック期間の休止を終え2023年4月から再開されたフリーシンガポールツアーは市内観光ツアー、ヘリテージツアー、ジュエルツアー、チャンギ地区ツアーの4種類で、所要時間は各2時間半。予約はシンガポール航空のホームページからできます。各ツアーの開催時間を確認してから予約画面に進むと、シンガポールへの到着便と出発便の入力を求められるので、乗継ぎ時間がツアーの参加に充分かどうかも確認できます。
シンガポール空港に着いたらフリーシンガポールツアーの受付へ
今回はターミナル3にあるツアーの受付カウンターを利用しました。スカイトレインでターミナル3に着いたら「Free Singapore Tour」のサインに従って進みます。
カウンターは小さいので見逃して通り過ぎないように。ツアーの当日に受付カウンターの担当者に聞いたところ、バスの定員は40名。飛行機の運行状況などで当日キャンセルもたまにあるそうですが毎回ほぼ満席とのこと。当日に申し込もうとカウンターに来たカップルは満席で参加できず残念そうでした。航空券を購入したら早めにネットの事前予約で申し込むことをお勧めします。
入国申請をしてからバスで出発・フリーシンガポールツアー
集合時間に受付カウンター前に集まり、バスガイドに案内され入国審査へ。事前にシンガポールの SG 入国カード(SGAC)電子サービスの申請を済ませておけば、パスポートを機械にかざすだけでスムーズに手続きが進みます。
事前申請を済ませていない参加者も何名かいましたが、今回参加したフリーシンガポールツアーには申請時間とバスに乗る前のトイレ時間も予定時間に組み込まれていました。
ツアー参加者全員の入国手続きが終わるとフリーシンガポールツアー専用の観光バスで出発。
シンガポールの風景を楽しみながら、歴史や人種構成、住宅状況や歴史的建築物などの説明が聞けます。マーライオンがあるマリーナエリアと植物園(Gardens of the Bay)の2ヶ所でそれぞれ30分ほどバスから降りて建物の説明を聞いたり、写真撮影ができる自由時間もありました。
ヴィクトリア・コンサートホールからマーライオン・パークへ
ヴィクトリア・コンサートホール前でバスを降りマーライオン・パークへ。夜のマーライオンはライトアップされ、背景の高層ビルの明かりと調和してシンガポールの夜を彩りとてもきれいです。
マーライオン・パークから眺めたシンガポールの夜景。
イルミネーションで飾られた3つの高層ビルの上に豪華客船を乗せたような形のモダンな建物はマリーナベイ・サンズ(Marina Bay Sands)。ホテルやレストランの他イベント、アトラクション、ナイトライフなど様々なエンターテインメント揃う巨大な施設です。
毎日午後8時と9時の2回、金曜日と土曜日は午後10時が加わり3回「SPECTRA」と呼ばれる光と噴水の色鮮やかなビジュアルアートが楽しめます。
マーライオン・パークとエスプラネードをつなぐジュビリー・ブリッジも幻想的なグリーンのライトで照らされています。マリーナベイの夜景を楽しむ人がたくさん訪れていました。夜景写真では形がわかりずらいですが、エスプラネードはドリアンのような形のドームが2つ並ぶコンサートホールとシアターがあるアーツセンターです。
エスプラネード・ブリッジとその奥にある緑色のライトで照らされたアーチが連なるジュビリー・ブリッジ、そしてエスプラネードを眺めながらバス停まで歩きます。このクイーン・エリザベス・ウォークからの夜景も素敵なシンガポールの思い出に。
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイのスーパーツリー・ライトショー
マリーナベイの鮮やかな夜景を楽しんだ後は再びバスに乗りガーデンズ・バイ・ザ・ベイ(Gardens by the bay)へ。ここはBay South、 Bay East、Bay Centralの3つのパートで構成された101ヘクタール以上もある広大な植物園。その中でも一番広いBay Southのスーパーツリーのライトショーを見学。
ガイドさんによると、ライトショーを観に来る人で植物園前の道路はほぼ毎晩渋滞。特に1回目のショーの前後が混むそうです。
キャッツやレ・ミゼラブルなどのミュージカルの曲に合わせて色や光り方が変わるスーパーツリー。その下にはたくさんの観光客が座ったり、寝転びながら幻想的な時間と空間を楽しんでいました。
フリーシンガポールツアーは入国手続き・バスでの移動・観光時間がしっかり計算された効率的なツアーだと感じました。2時間半という短い時間でヴィクトリア・コンサートホール、マーライオン・パーク、マリーナベイ・サンズの「SPECTRA」とスーパーツリーのライトショーを観るだけでなく、マリーナベイの夜景も満喫できます。バスの中では立ち並ぶ高層住宅やショッピング街にまつわる話、シンガポールの歴史など興味深い話を聞くことができます。
日本からヨーロッパに向かうシンガポール空港での6時間の乗継ぎ時間を有効利用して、またひとつ旅の思い出ができました。
📌 フリーシンガポールツアーの最新情報はシンガポール航空公式サイトでご確認ください:
シンガポール航空公式サイト・シンガポールフリーツアー(外部サイト)
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