更新日2026-01-14   公開日2024-09-24

私にとって、スイスのチョコレートといえばトブラローネ。スイス育ちの義父がいつも自宅に常備していた懐かしいチョコレートです。三角形のチョコレートが連なるトブラローネ。この姿に似た形の対戦車障害物が放置されている場所があります。その名も「トブラローネの道」。かつては戦争のために作られたものですが、今では美しい自然の中を歩きながら、歴史を感じることができるハイキングコースとして親しまれています。


巨大なコンクリートが並ぶ「トブラローネの道」

トブラローネ スイス

第二次世界大戦中、スイスのバッサン(Bassins)からニオン(Nyon)にかけて設置された対戦車障害物。この大きなコンクリートブロックが連なる姿が、スイスの有名なチョコレート「トブラローネ」によく似ているので、この愛称で呼ばれるようになったとか。

「トブラローネの道 (Sentier des Toblerones)」と呼ばれるハイキングコースは、この対戦車障害物が撤去されずに残された場所です。「トブラローネの道」には、現在も約3000個もの三角形のコンクリートの塊が連なっています。この道はジュラ山脈の麓からレマン湖まで約10kmにわたって続き、自然の美しさと歴史を同時に楽しむことができます。かつての対戦障害物にはコケやツタが生え、今では周囲の動植物にとって理想的な生息地に。そして、自然の風景にもトブラローネとして溶け込んでいます。


ニオンから「トブラローネの道」へのアクセス

スイス トブラローネ

「トブラローネの道」へは、ニオン(Nyon)から出かけました。ニオンは、スイスのジュネーブから電車で15分ほどの町です。まずは、ニオンからバスに乗り、バッサンのLa Cézilleバス停で下車。そして、車道に沿ってニオン方面へしばらく歩きます。そこから、森へつながる道に降りるとハイキングコースへと続きます。「トブラローネを見るなら、まずはここから」と、地元に住むドイツ人の友人がオススメしてくれたルートです。La Combe川とLa Serine川の合流点に近い、La Serine川沿いに巨大な三角形のコンクリート対戦車障害物が散在する姿を見ることができます。

レマン湖の近くからも「トブラローネの道」へ入ることもできますが、トブラローネがバラバラに置かれているところは稀だとか。確かにここ以外の場所では、綺麗に一列に並べられています。この合流点付近のトブラローネを写真に収めることができたのは友人のおかげです。

このコンクリートの塊を抜けると、対戦車障害物がチョコレートのトブラローネのように一列に並ぶ川沿いの道に出ます。トブラローネの道には所々に黄色い矢印があり、この矢印に従って歩きます。


小さなスイスの村ヴィックから再びトブラローネの道へ

ニオンからのバスで通り過ぎた小さな村ヴィックまで戻ると、ハイキングコースは川沿いからはなれます。この先は町の中心のバス停があるロータリーまで歩き、バス停の後ろにある、カバード・ブリッジの横から黄色い目印が示すプランジャン(Prangins)方面へと進みます。

スイス トブラローネ

橋の横を降りると、再び川沿いにトブラローネが並ぶ静かな森の道へ。川のせせらぎが心地よく響きます。


スイスの町グランから草原の境に並ぶトブラローネへ

トブラローネ スイス

ヴィックからグラン(Gland)へ向かう途中で、自然から抜け出して再び町中を歩くことに。高速道路上の橋を渡りしばらく進むと、目の前に大草原が広がります。そして、森との境目あたりに、ずらりと並ぶトブラローネの姿が。このトブラローネが連なる草原の広さは写真で伝わるでしょうか?

トブラローネ スイス

ずらりと並ぶ、コンクリートのトブラローネ。その高さは170cmほどです。年月を経て色がくすみ、さらにチョコレートっぽくなってきたようです。並べられた姿も、まさにトブラローネですね。ここを戦車で通過するのは、ほぼ不可能だったのではないでしょうか?


スイス チョコレートのトブラローネと記念写真

トブラローネ スイス

ところで、「トブラローネの道」で記念撮影をしようとトブラローネを持参しました。よく見かけるトブラローネはハチミツ・ヌガー味の黄色いパッケージですが、今回はブルーのパッケージのクランチー・アーモンドを選びました。ちなみに、上に載せている白いミニ・トブラローネはホワイトチョコレートです。トブラローネを味わいながら歩く、トブラローネの道はさらに思い出深いものに。

トブラローネ スイス

チョコレートをパッケージから出して撮影。実はこの状態で「対戦車障害物」と並べて写真を撮ればよかったと少し後悔しています。川辺でのランチ休憩を終え、さらに進みます。


スイスのハイキングコース「トブラローネの道」の美しい風景

静かな森の中の川沿いや草原に続く、トブラローネの道。この日は、川遊びやピクニックを楽しむ家族連れをよく見かけました。

さらに進み、ゴルフコースを横切ります。しばらくすると、プランジャンに近いレマン湖畔にある、プロモントゥー・ビーチに着きます。ここが「トブラローネの道」の最終地点です。

狭いビーチ沿いに、小さなレストランがあります。この狭い空間は、多くの人で賑わっていました。飲み物はコーヒー、紅茶、ソフトドリンクの他カクテルも。そして更衣室のあるトイレも完備。ハイキングコース上にはトイレがないのでとても助かります。たくさん歩いた後の休憩場所としても最適です。

その後、タフなドイツ人の夫と友人と共に、プランジャン城のスイス国立博物館へ。そして、そこからさらにニオン駅まで歩きました。




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